〇自信を持つことは非常に大切
「私、何も自信を持てるものがないんです。自信を持つことって、大切なのでしょうか?」と、就活に取り組んでいる学生さんからよく聞かれます。私の答えは「非常に大切です。自信を持っていないとオドオドして、面接での印象が悪くなります。履歴書の内容も訴求力が弱いです」
〇自信を持つための一般的な方法
自信を持つための一般的な方法としては、次のようなことを話しています。
①自分が他の人と同程度、またはそれ以上にできることをリストアップしてみてください。書き出してみると、自分はかなりのことができる人間なのだと分かるはずです。
②友人や親などに自分の良い点を褒めてもらうことを頼むというのも良いでしょう。
③自分が日ごろ行っていることが仕事をするうえで何に役立つか考えてみて下さい。勉学を一所懸命してきた人なら、旺盛な探究心や集中力が研究や調査の仕事などに役立つでしょう。家族の食事の世話など家事をしている人なら、どんなことをしてあげたら家族や他の人が喜ぶかを感じ取っているはずですから、企業でも人に尽くす仕事を積極的に行うでしょう。
〇自分を成長させる「私、これ1番!」の取り組み
自信を持つために私が特に勧めているのは「私、これ1番!」の取り組みです。「私、これ1番!」とは、学校のクラスでもサークルでもアルバイト先でも何でも良いですから、自分の所属するところで、何か一つ「これについては誰にも負けない!」というものを持つことです。どんな小さなグループでもいいので、ともかくそこでナンバーワンと言える知識なり、技術なり、行動なりを身に付けることです。
最初から「これ1番!」と言えるものがあれば、それに越したことはありませんが、無くても心配いりません。「私、これ1番!」の取り組みは、自分がこれは1番なのだと思うことで、「1番になるよう努力する」というところに価値があるのです。
「私、これ1番!」と宣言し、宣言することによって1番になるよう努力し、自分を成長させていってください。
〇それぞれの人間が働いて、互いに役立ち合う
「なにも1番でなくてよい。それぞれの人は、存在するだけで価値があるのだから」という考えも分からなくありませんが、私はやはり何か1つ誇れるものをそれぞれの人間が持っていて、互いに役立ち合う気持ちが大切だと思います。人は自分の得意とするもので働き、世の中の人々と物やサービスといった生産物を相互に交換しながら生活をしていくものだからです。
〇自信過剰は良くない
ここまで、自信を持つことの大切さを訴えてきましたが、念のため「自信過剰は良くない」ということにも触れておきます。実績や日ごろの努力に裏付けされない自信は、自信過剰であり薄っぺらな人間と見られます。採用試験をする企業側の人に見抜かれてしまいます。
自信過剰にはならずに、日々謙虚に少しずつ努力を積み上げていってください。それが本当の自信をもたらしてくれるでしょう。
鏡 清澄(キャリアアドバイザー)