知っておきたい就活情報

【就活のリアル転載】低学年から始める準備 「必修7科目」に打ち込んで 上田晶美(2017/10/2付 日本経済新聞 夕刊)(2017/10/16)


 「大学生になったら、就活の準備でやった方がよいことはありますか?」。1年生の親御さんにこんなことを聞かれた。あります!

 実は大学生にも、就活のための必修科目のようなものがあると私は考えている。まるで高校時代までの「5教科・部活動・委員会活動」のように。これは勉学だけでなくその他の活動も含めたものだ。

 詳しく言うと「学業(ゼミ)、部活(サークル)、アルバイト、留学、趣味、ボランティア、インターンシップ」が挙げられる。

 なぜこれらの項目かというと、企業に志願書として送る履歴書に似た「エントリーシート」でよく聞かれる質問だからだ。

 エントリーシートは各社違うが、おおよそ聞かれることはその7つに集約される。エントリーシートや履歴書には空欄がない方がいい。なぜなら、空欄が多いと志望意欲が高いとは思われないからだ。大学生活のこれらの活動を枠内にぎっしり書いて、盛りだくさんに詰め込みたい。

 3年生の終わりになって、いよいよ就活というときに「書くことがない」と嘆くことのないようにしてほしい。そのためには、低学年のうちに自分の大学指定の履歴書があれば、それを見てみるとよい。毎年そう変わらないので、そこにある項目は大学生活のガイドラインのようなものといえるだろう。

 「資格は必要ないのか」という疑問を持つかもしれない。「資格」は取ってもいいが、まずは大学4年間で「○○学士」という資格を取る勉強をしていることを忘れずに。短大、専門学校も同様で卒業した時にもらえる資格というのが一番大事だ。極端な話、それ以外は特に資格は必要ないともいえる。

 ただし、自動車の運転免許があった方がいい職業や、専門のために取った方がいい資格がある場合は別である。また英語力を表すTOEICについては書かされるケースもあるので、スコアを上げていくようにしたい。

 もちろん、大学生活が就活のエントリーシートを埋めるためにあるのではない。その活動の中から、自分の働く価値観に気づいたり、やりたいことが見つかったりすれば一番よいと思う。

 一つ言えることがある。企業の人事担当者は、大学生活という「ゆとりある時代」を十分に充実した自己成長の日々として活動してきた人を好む。その人の人となりを見るときに、中学・高校時代よりも直近の大学時代の方に目を向けるのは当然のことだ。

(ハナマルキャリア総合研究所代表)http://hanamaru-souken.com/


     

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