
「オンライン面接に受かる気がしません」。都内の私立大学3年生の女子学生が相談に来た。オンラインで話すことには慣れている世代のはずだが、面接に何度か落ちてしまい自信をなくしているという。面接は本来、自分らしく自然に会話できればよいはずだが、オンラインでは普段通りに話しているつもりでもそれが相手に自然に伝わらないという落とし穴がある。
彼女は成績優秀で落ち着きがあり、冷静なタイプだ。じっくり話せば信頼感が伝わる人物。しかしオンラインでは淡々とした印象のまま面接が進んでしまっている可能性がある。「入社したい」という意欲が画面越しに伝わらなければ、面接を通過するのは難しい。
もっとも、平面のパソコン画面に向かって熱量を込めて会話することは誰もが最初から得意とは限らない。そこでオンライン面接の注意点を「映り方」と「伝え方」の2つの側面から考えてみたい。
まず「映り方」である。対面であれば自然に伝わる表情や動きも、オンラインでは肩から上しか映らないという画面の制約がある。表情が占める割合が大きくなるので、普段より自分の表情を意識して笑顔で話そう。特に最初の笑顔は相手への承認といえ、「あなたと話したい」という意思表示になる。「御社を受けたい」という気持ちを込めて笑顔であいさつしよう。
髪形にも工夫の余地がある。髪の長い人はポニーテールにまとめるのが定番だが、オンラインでは髪がほとんど映らず、顔だけをくりぬいたように強調される場合がある。実際に画面にどう映るかを事前に確認しておくと安心だ。
ジェスチャーにも注意したい。手ぶりが自然に出るのはよいが、オンラインでは肩より下で動かしても相手には見えていないことが多い。ジェスチャーをするなら、肩より上で行うことを意識するとよい。ただし頭が左右に大きく動くと落ち着きがない印象になるため、うなずく際の上下動、あるいは前後の動きにとどめたい。
次に「伝え方」である。質問に答える際、「はい、そうです」だけで終わらせず、その理由やエピソードまで、文章のまとまりとして話すようにする。オンラインでは相手の表情が読み取りにくく、発言のタイミングがつかみづらいため、うまく質問ができない場合がある。理由まで含めて簡潔に伝えると、やり取りがスムーズになる。
オンライン面接の練習は比較的容易だ。一人で画面を立ち上げて自分の映り方を研究しよう。ただし本番では、カメラを見ることで相手と目が合っているように見えるので、特に話し始めと話し終わりはカメラ目線を意識する。画面越しでも自然な会話が成り立つよう、表情や伝え方を少し整えて熱意を伝えたい。
(ハナマルキャリア総合研究所代表)http://hanamaru-souken.com/