〇多くの大学にあるキャリアセンター
学生の就活を支援するため、昨今の大学ではキャリアセンター(以下CC)を設置しているところが多いです。しかし、学校にもよりますが、CCを活用している学生は就職希望者の30%前後のようです。折角ある支援組織ですから、有効活用することをお勧めします。
〇CCは何をしてくれるか
CCは個人を対象に、自己アピール支援、履歴書の訴求力向上、模擬面接などをしてくれます。また、就職希望の学生を集めてグループ面接やグループディスカッションの練習もしてくれます。
さらに、大学の就職支援システム等へ電話番号やメールアドレスを登録しておくと、CCから、就職支援セミナーや合同企業説明会の案内、そして時にはその学校に特定した求人企業の情報などが連絡されてきます。
〇CCを活用するとなぜ良いか
理由の一つ目は、自己流での就活は「労多くして成果なし」だからです。控えめに言っても成果が非常に少ないからです。よく10社も15社も不合格になって、「どこが悪いのでしょうか」と初めてCCに相談に来る人がいますが、もったいない話です。最初からCCで助言を受け、自己流でない適切な就活をするようにしてください。
理由の二つ目は、CCには企業で実際に採用を担当していたアドバイザーが少なからず働いていて、企業の立場、採用する側からの助言もありますから、就活に有益なのです。
〇好況時の就職でも油断は禁物
ここ数年、世間の景気状況が良く、求人倍率が高いです。求人倍率とは、ご承知のように、求人数を求職者数で割った比率で、求人倍率が高い時は就職がしやすいと言われています。いわゆる「売り手市場」です。
しかし、統計は全体をザックリ集計しただけですから、学生個々の希望の業種なり職種なり勤務地なりとマッチングしているとは限りません。全体では求人倍率が高くても、自分の希望にとっては求人倍率が低いということがあります。その場合、自分にとって就活は厳しいものになります。
また、観点の違った話ですが、注意すべきこととして次のことが言えます。好景気の時に大量に採用され、ラッキーにも実力以上の企業に入社した人は、景気状況が厳しい他の年度に入社した人と比べて実力が不足気味ですから、後でリストラの憂き目に遭う可能性があります。
しっかりした実力を身に付け、CCで就活の支援を受けて、実力に合致した希望の就職先に是非合格してください。
〇積極的に行動することを身に付ける
まずキャンパスのどこにCCがあるか、在り場所を確認してください。次にCCのドアを開けて中に入ってみてください。そして就活支援の面談を申し込んでください。
自ら積極的に行動することから、人生の扉は開いてくるのです。
鏡 清澄(キャリアアドバイザー)