情報法がご専門で、表現の自由、プライバシー、個人情報保護、人工知能(AI)などに関する法的問題について研究されている九州大学の成原 慧さんにご講演いただきました。
インターネットの普及発展を通じて膨大なビッグデータが収集され、これをAIが学習し、分析を行うことにより、社会・経済に大きなインパクトを及ぼすようになりました。企業の採用活動においても、データやAI が活用されるようになり、プライバシー侵害や差別のリスクも顕在化しています。講演では、データ・AI の利用に伴う新たな人権問題を示し、企業の採用活動においてデータ・AI を活用する際の法的問題とその対応のあり方について丁寧に解説いただき、参加者との活発な質疑応答がありました。
(講演目次)
1.はじめに
2.データ・AI の活用
3.データ・AI の活用とプライバシー・個人情報保護
4.データ・AI による差別と公平性
5.採用におけるデータ・AI の活用に伴う法的・倫理的問題と対応策
6.おわりに
講演に続いて、当センター常務理事 坂倉 有から、下記2点について報告・ご案内を行いました。
1.公正採用人権啓発推進センターとして推奨する「採用選考におけるAI・個人情報データベース利活用の原則」について
2.「公正採用・認証基準の簡単チェック」について