知っておきたい就活情報

【就活のリアル転載】「todoリスト」で解禁に備え 段取り書き出し、不安解消 上田晶美(2020/2/4付 日本経済新聞 夕刊)(2020/02/18)


 「3月の就活エントリー開始を前に、何を準備すればいいでしょうか?」と大学3年生から質問を受けた。学年末試験が終わり、いよいよ次の2021年卒業予定の学年の就活スタートである。

 3月の情報解禁まで、あと1カ月しかないと思うと、焦る気持ちもわかる。そのサポートとして、大学や就活ナビ会社では数多くの対策講座、面談を設定している。業界別のエントリーシートの書き方、面接の段階別ノウハウ、志望動機の書き方、個別相談など様々だ。学生もサポート側も忙しい毎日がスタートする。

 あまりにもやることが多くて、何から手を着けていいかわからないというのが、質問した学生の本意だろう。

 心配ならば、自分でtodoリストを作って整理し、いつまでにやるかをスケジュール化しよう。就職試験というのは3段階ある。業界によって多少の差はあるが、第1にエントリーシート、第2に筆記試験、第3が面接である。この3段階の対策を細分化して準備していく。

 例えば、エントリーシートであれば、中心的な3大質問のエピソードをそれぞれまとめる。会社によって試験の時期やステップは多少異なるため、筆記試験は後まわしでいいと思っていると、すぐにウェブテストを受けるようにいわれるということも出てくるので2月中にはある程度、全体の対策を済ませておくといいと思う。

 まずは就活ノートを用意し、todoリストをつくり、ひとつひとつ確認しよう。すべきこと、できたことを見える化できると安心だ。ノートでなくても、スマホでもいいと思うかもしれないが、昨年の学生たちはまだノートを使っていた。なぜなら、セミナーを聴くときにスマホでメモをとることははばかられる。就活用のノートはあった方がいいだろう。配られたレジュメも貼り付けておける。

 では、どんな順番で手を着けるか。それはできそうなことからでいい。形から入るのが好きなら、スーツなどを買いそろえるところからでもかまわない。何が必要か昨年の先輩に話を聞いてみるといいと思う。

 毎日セミナー参加で忙しくなると、動いているだけで満足してしまいがちだが、そこはtodoリストで抜け漏れがないように気を付けよう。todoリストとスケジュール管理は将来のビジネスでも使うツールだ。つくづく就活はビジネスの予行演習なのだと感じる。

 だが、その試験対策前に大事なことがある。どの業界を受けるのか、その選定は大丈夫だろうか。todoリストの一番目は「志望業界の決定」である。

(ハナマルキャリア総合研究所代表)http://hanamaru-souken.com/


     

前のページに戻る