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【就活のリアル転載】「合う企業」見極める方法は 面接で「あなたらしさ」を 海老原嗣生(2020/6/30付 日本経済新聞 夕刊)(2020/07/07)


 良い企業とは何か。人それぞれに評価軸が異なるため、自分にとって良い企業と、他者の考える良い企業は得てして異なる。要は「自分に合っている企業」を見つけることを重視すべきだとこれまで書いてきた。今回は、「合う」「合わない」を調べるために、リクルートの研究結果をひもといて一つの解を示す。以下の5軸で企業と自分が合うかどうか見てみるのだ。

(1)周囲との関係。「競争的」か「協調的」か

(2)発想の方向性。「革新的」か「伝統的」か

(3)判断の基軸。「情緒」か「理性」か

(4)評価ポイント。「行動」か「思考」か

(5)行動の傾向。「スピード」か「緻密」か

 こう書くと「5軸すべてが合わない場合、入社すべきではないのか」と質問を受ける。もちろん5軸ビンゴはうれしいが、1つや2つ異なる軸があっても構わない。ただし、自分が最も大切にする軸、もしくは企業がとても大切にしている風土(軸)がずれている場合は、やめておいた方がよいと伝えている。

 次に受ける質問は「企業の風土はどうやって調べるのか」というもの。私は求人広告やホームページをくまなく読み込んで一生懸命勉強しろと言うことは決してない。なぜなら、そんなものは、企業都合のおためごかししか書かれていないからだ。

 もっと端的に、「企業風土と自分の個性・価値観が合っているか」を知る方法がある。

 それは、面接時に「あなたらしさ」をしっかり伝えることだ。それは、考え方、過去の行動、友人からの評価などであり、良くも悪くもあなたらしさをしっかり伝えよう。そうすれば、合っている企業なら「ほしい」、そうではない企業は「さようなら」と言ってくれる。

 いまだに学生は、面接をあたかもフィギュアスケートの競技のように、最高の「演技」をして、審査員から高評価をもらう場だと勘違いをしている。もっと企業目線で、なぜ面接があるのかを考えてほしい。

 それは、「うちの仕事がしっかりできるか」「うちの仲間とうまくやっていけるか」を見ている場なのだ。会社によって仕事も仲間も全く異なる。それらとの「相性」を見ているのだ。だから、世間標準で高く評価される内容でも、「うちにはもったいない」と言われて落ちることも多々ある。会社は、自社の仕事と仲間に「合っているかどうか」にご執心なのだ。

 だから、あなたらしさをしっかり出して、それで受かった場合、入社後も前途洋々だろう。逆に落ちた場合は、そんな「合っていない」企業など、落ちてよかったと思えばいい。

(雇用ジャーナリスト)


     

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