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【就活のリアル転載】「クラブハウス」で仕切り習得  集団討論、「影の司会者」おすすめ 上田晶美(2021/2/9付 日本経済新聞 夕刊)(2021/02/16)


 インターンシップの選考でテレビ会議システム「Zoom」を使ったグループディスカッションが心配だと、学生がオンラインで相談してきた。面接は経験してきたが、グループディスカッションは初めてだという。ただでさえ集団討論に苦手意識を持つ人が多いのに、Zoomでとなるとさらに不安なのだ。

 就活の選考でグループディスカッションが行われる目的は何か。会社に入ると会議が多いためにほかならない。第一に初顔合わせのメンバーと予期せぬテーマについて話し合えるか、基本的なコミュニケーション力を見る。第二に課題解決に向けて協力し、クリティカル(重要)な発言ができるかを見ている。

 それをZoomでとなると、皆が平面で同じ声の大きさ、似たりよったりの見た目となるため、いかに存在感を示せるかがカギとなる。まず、できるだけ顔が真ん中に大きく映るようにする。Zoomでコマ割りになると小さくなるためだ。また下からあおらず、パソコンのカメラの高さを目と水平にし、照明を明るくすることはウェブ面接と同じだ。

 次に発言の仕方である。発言が少ないことは致命的になる。ディスカッションの場合、圧倒的に司会役が有利。なれれば幸いだが、なれなくても「影の司会者」と思って振る舞うことをおすすめする。司会をサポートし、話し合いを途中でまとめたり、「ここまでの話し合いを整理すると」という風に、いわば交通整理をする役回りである。

 そういったディスカッションスキルを養うために、最近流行しつつある音声SNS(交流サイト)の「Clubhouse」を利用してみてはどうだろう。1月に米国から入ってきて、瞬く間にユーザーが増えている。さまざまなテーマの「ルーム」が立てられ、参加者はそれについて立場に関係なく発言し、議論しながら交流できる。社会人の参加が多いため、学生には良い刺激となるはずだ。社会人の発言の仕方や司会の進め方を手近に体験できる。

 私も何度か「ルーム」を主宰して司会役を務めたが、見知らぬ参加者と一つのテーマについて討論し、刺激的なセッションとなった。学生はまずは見ているだけでもいい。できれば発言してみる。

 結論から話すことなど、発言の仕方の練習になるし、失敗しても選考ではないので心配はない。可能ならルームを主宰してみるのもいいだろう。「Clubhouse」の登録には利用者からの招待が必要で、利用者枠の扱いにも注意しておく。社会人と手軽に交流でき、業界研究にももってこいで、就活にも大いに役立つツールだ。

(ハナマルキャリア総合研究所代表)http://hanamaru-souken.com/


     

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