「2次面接に向けてどんな質問にも答えられるよう、練習したいです」。都内私立大学3年生の男子が就活の相談にやってきた。1次面接はオンラインであまり質問もされず、エントリーシートに沿って答え、サラッと終わったそうだ。
2次面接は対面となるため、時間も長めでいろいろと質問されるだろうと予想し準備したいようだ。就活の早期化で3年生はいよいよ実質的に本番の面接の時期を迎え、緊張感のある年末年始となっている人も多いだろう。
確かに1次面接と2次面接では会社側が見ているところが違う。1次面接では、応募書類であるエントリーシートに書かれたことについて一通り話してもらい、通常のコミュニケーション力があるかどうかを見て、次に進めさせるかどうかを決める。一問一答に近い形で、書類に書いたことに噓がないかを確認し、オンラインであればふるい落とすフィルター機能が強い。
エントリーシートの内容に左右されるため、選考では履歴の部分の学歴の比重が高くなりがちだが、中堅以下の学校卒であっても、すべての項目に真剣に答えて記入していれば恐れることはない。むしろ上位校でエントリーシートに空白が目立ったり、中身がお粗末だと「この学校でこの程度か」とかえって危うくなることもあるので注意してほしい。
2次面接ではコミュニケーション力だけでなく、総合的に人間性を見たいため、エントリーシートに書いたエピソードについてじっくりと質問される。いわゆる深掘りの質問である。この対策は人によって違ってくるが、ある程度目安を言うと、質問されるのは少なくとも次の3つになる。
「なぜ取り組んだのか」という動機、「得たこと、成果」というプラス面、そして「やり遂げる過程で困難だったこと」というマイナス面だ。
動機については、主体性を感じられることが大切になる。興味関心をどのように広げ、極めていく人なのかを問われる。プラス面についてはすでに語っている場合もあるだろうが、会話が広がることを期待される。
逆にマイナス面への想定回答は用意しておかないと、陳腐なものになりがちだ。挫折経験などもそうだが「途中で仲間との意思疎通がうまくいかなくなり」という話が多くなる。それをどう改善して成功にこぎつけたのか、そこから得た成果の方にフォーカスして話すように準備したい。
対面での面接の場合、オンライン面接に比べ全身の動きが見え、3次元になる。ちょっとした話し方や手のクセ、体や頭の傾きなども気を付けたい。それで落とされるということではないが、ネガティブチェックをされている。全身の身だしなみを整えて臨もう。
(ハナマルキャリア総合研究所代表)http://hanamaru-souken.com/